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書店が好きで、出先で目につけば必ず寄り、物色するのが趣味である。

今住んでいる地域には、残念ながら古本屋が無くて、電車に乗ってしばらく行った先に1軒。

古くからやっていそうな、眼鏡をかけたオタクっぽいおじさんが店主の、(言っちゃ悪いが)小汚いThe古本屋!という雰囲気の書店がある。

そこに数か月に1度くらい足を運んで、端から端まで見るのが楽しい。

自分の興味のある分野はじっくり見て、値段の付け方や店のどの場所に置くのか、並べ方もなるほどと勉強になったりする。

美術や写真や学術系は興味がないので、チラッとは見るがその程度。

何に価値があり、どこを見るべきなのかもわからない。

初版物が高値を付けているのはわかるが、名のある著者もわからない。

いつか書店をやるのが夢だが、新刊書店と古本屋とどちらにしようか悩む。

実店舗を比較しながら、メリットデメリットをみて、まだ行ったことのない書店を探し巡る時間が、今はとても楽しい。

『東京の古本屋』は、一人でやるにはちょうどいい10坪くらいの広さの古本屋を10軒取材している。

3日間お店に入り、何時に出勤しどんなふうに時間が流れ、売り方・客数・仕入れ・催事の搬入搬出まで、具体的に知りたい内容がリアルに書かれている。

買い取りもしくは値付けには、経験がものをいうらしく、最初は誰でも何を基準に、いくらつけたらいいのかわからないらしい。

時間と経験とあとは、先輩に教えてもらう。

古書店主の多くは、市場というところで、出品したり買い付けをするらしく、平日は毎日その市場は開場している。

そこでつながりができ、人脈を広げて様々な知識を蓄えていく。

この本に紹介されている店主たちは、皆横のつながりがあり、風通しが良さそうだ。

経営の実情、なかなか厳しいんだろうなと感じざるを得ないが、古本屋の内情が知れたり、つぶれない店のやり方が垣間見れて、書店経営に興味がある人は面白いと思う。

店主は古書店のイメージのおじさんばかりではなく、20代の女性や30代の男性も開業している。

実店舗の販売だけでなく、当然ネット販売も駆使している。

ある書店は、「日本の古本屋」というサイトとAmazon、yahoo!オークションの3店に出品している。

この本を読んで、「日本の古本屋」というサイトがあることを知った。

こういった有益な情報がゲットできる本。

読んだ感想は、古本屋は儲からないな、本が好きな人が好きでやっている生業。ということに行きついてしまうが、仕事は決して楽ではないし、本はどうしたって重いし大変なことは間違いない。

それでも、どうしても惹かれてしまうのが書店というものな気がする。

2020年の東京の古本屋の実情が知れる、貴重な本であり学びも多かった貴重な一冊でした。

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