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才能の芽はその手の中にあるよ

才能とは不思議なもので、持ち合わせた”スキル”のようなものではなく、「才能がある」と人に言われることで創られた単なる称賛の産物でしかない。

また、それを左右するのは結果であって、人はいかに結果しか見ない生き物なのかと、この本を読めばよくわかる。

「才能がある」と言われている人たちは、その人に合った動機付けで、正しいやり方を選んで、コツコツと努力を積み重ねている。

人は、結果しか見てくれない。

結果からでしか判断しない。

その結果を出すために、何をすればいいかわからない人は。

こうすればいい。

結果を出している人の行動を完全に真似すること。

完コピは神。まず、ここから。

完コピを徹底すると、必然的にオリジナリティが出てくる。

これが個性。個性は、完コピをやり切った後に育てていけばいいものであって、最初からオリジナリティは必要ない。

そこで、何をどうコピーするのかというのを見つけるのに、洞察力が必要になってくる。

この洞察力を身につけるためには、著者は「毎日靴を磨け」と言っている。

この発想は理にかなっていて、己の靴を磨くことを習慣化できるようになると、靴だけではなく、パンツの皺、ジャケットのホコリ、ハンカチのアイロン具合などにも、より気を遣うようになっていく。

その目線はもちろん他者にも向けられ、スーツのくたびれ具合や持ち物の状態から、その人はどんな性格なのか、何を気にする人なのか、几帳面か、細かいことは気にしない人なのか、など多角的に見えてくる。

そうすると、できる人の行動がさらに細かく分析でき、それをまた完コピしていくと、必然的に結果を残している人と同じ行動がだんだんとできるようになる。

ここで大切なのが、コツコツの積み重ね。

継続は力なりです。

このルーティーンをこなせる人が、後々に新たな結果を作っていく人達。

『才能の正体』は、動機、正しいやり方、継続、でした。

もうひとつ、この本で新しく得た知識は。

部下でも生徒でも自分の子供でもいいけども。

相手に何かをやらせようとするときは、やっていない事実だけを伝えるといいらしい。

例えば子供なら、宿題やりなさい!ではなく。まだ宿題やってないね。でいい。

そうすると相手は、自分の価値観で判断する。

自分はこうありたい、こうあるべきと思う行動に出るという。

宿題やりなさい!→今やろうと思ってたのに!(怒)で、両者イライラ。

まだ宿題やってないね。→自分の価値観の中で、やらないと明日自分が困るな。となり、自発的に宿題に取り組む。

結果、どちらも宿題をやることに変わりはないのに、心の平和度の違いが雲泥の差。

この心理学的アプローチが他にもいくつか載っていて、会社でも学校でも家庭でも応用が利きそう。

実に為になる。さすが坪田塾の坪田信貴先生。

子供への教育的アプローチ法として、手元に置きたい1冊。

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