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余命宣告がもたらすもの

この世界に生きられる時間があと1か月。

とした時に。

生き方がガラッと変わる。

1年や半年だと、物事の選択にまだ大丈夫、って後回しにしてしまう。

ひと月だと、本当に時間がないから究極の忖度の日々になる。

食べるものひとつとっても、適当な食事がもったいなくて。

今食べたいものを食べるようになる。

それはつまり体が欲しているもので、体も心も喜ぶもの。

健康のためと食べたくないものにお金と時間を使い、そのために働くことの無意味さに気付く。

そこには本当に行きたいのか。

あと数回しか出かけられないのに、そのうちの一回がそこでいいのか。

一緒に過ごす人はこの人でいいのか。

この人と過ごしたい。

この人のそばにいたい。

その気持ちは伝えているのか。

自分のやることに、聞こえてくる周りの声。

あとひと月の命なのに、その声に惑わされることはない。

その声は何の責任もとっちゃくれない。

言いっぱなしの雑音。

自分がやりたいこと、行きたい場所、共に時間を過ごしたい人、食べたいもの、目にしたいもの、耳に入れたい音。

心を壊すと、命の期限と真摯に向き合う。

決して容易くはないけど、何日も何か月も何年も向き合った結果。

今を生きることの、本当の意味に辿り着く。

そこにいてくれるだけで。

ありがとう。と言いたくなるのです。

余命宣告された幡野広志氏のこの本は、そんな生き方を会得したから、生きる上の取捨選択が上手で。

人の心の奥を読み取る能力が優れていて。

プラス文才もあるから、読み物としておもしろい。

ネットの連載で相談を受け付けそれに答えるという内容だけれども。

そこには、生きるってどういうことかが集約されている。

何が大切で、何がいらないのか。

健康な人ほど気づけない。

だから多くの人の道標になる。

『なんで僕に聞くんだろう。』著 幡野広志

このタイトル。唯一無二のあなただから。

あなたの声が聴きたいのです。

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