誰も悲しまないし、誰も置いてけぼりにしない。
どうしても余りがちになってしまう白色のクレヨンが日の目を見るお話。
子どもたちにとって身近なクレヨンをテーマにした絵本は数多あれど。
『しあわせなクレヨン』著丸山陽子。これはずば抜けて愛らしい。
クレヨンにも心があること。
大切に使われたら嬉しいし、見向きもされなかったら悲しい。
人間と一緒。
それってモノを大切に使うという気持ちを育むことにつながる。
余計なことは一切書かれていないし、スンっと心に馴染む。
字数が少ないって、言いたいことを表現するのには、とても難しい技術だと思う。
絵本て、そこが長けている。
なかなかに真似できない。
絵本にかぎっては、作と絵が違う人のが多いけども。
この本は丸山陽子氏が書いて描いている。
恐ろしい才能。
彼女のデビュー作『もりのおるすばん』(童心社)が、ボローニャ絵本原画展に出展され好評を得て、イタリア、中国でも刊行された。
『しあわせなクレヨン』は海外から刊行された2冊目の絵本である。先に、フランス、アメリカ、ドイツ、イギリス、カナダで発表になっている。
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