コロナと共存するには、やはり感染しないことが最も重要で。
というのも、なにが怖いかって感染した際にこういう人が重症化するということが事前に明確にわからないところがある。
高齢者や基礎疾患がある人が、重症化する率が高いというだけで、若者や基礎疾患のない人が重症化しないということではないのだ。
しかも罹患した10%は重症化する。ということ。
10%の重症化って結構こわい数字。
NYでは、基礎疾患のない若者も結構な数の人が亡くなっているし。
安心材料が一つもないことが怖いのである。
では、具体的にどう行動したら罹患する確率を下げられるのか。
散々メディアでやっているけども、現行の「感染を避ける」行動原則は案外正しい。と、著者のウイルス免疫学を専門とする病理診断医の峰宗太郎先生も仰っている。
具体的には。
呼吸器感染症の予防策として。
・栄養と睡眠をしっかりとる
・手指衛生の徹底
・咳エチケット
・体調不良者と接触しない
・体調不良なら外出しない
・マスクの着用
・十分な換気
・うがいについては水で十分
これである。
とにかく、現状で個人ができることはこれに尽きる。
徹底的にこれをやるのである。
その上で、ワクチンの話。
この本は、これから収束への大きな期待のかかっているワクチンがテーマの本であるが。
そもそも、ワクチンとはどういうものか。
生ワクチン、不活化ワクチン、成分ワクチンという今まで我々が受けてきたオーソドックスなタイプのものの説明から始まり。
インフルエンザや、麻疹風疹、水痘などのものですね。
比較的安全性の高いもので、幅広く皆が受けて集団免疫がついているもの。
まぁ、インフルエンザはワクチンが弱いのと、受ける人がそこまで多くない為、集団免疫はついていませんが。
そういったオーソドックスなワクチン3兄弟とは、まったく別のアイデアで作られているのが、今回新型コロナのワクチンである「核酸ワクチン」というもの。
これが、理論的には人間のタンパク質製造システムを使って、ウイルスの成分を作ろう。ということであり。
それによって、抗体を作り免疫効果を上げる。
ここら辺の詳しい説明は本書を読んだ方が早い。
この核酸ワクチンは、コロナ渦が起きるまでヒト用の医薬品として承認されたことがなかったテクノロジーのワクチンであり、実現すればヒトでは初の承認になる。
先日医療従事者から先行で接種が始まったものは、ファイザー社やモデルナ社のこの核酸ワクチンである。
これの副反応は主に発熱や頭痛と言われているが、初めてのワクチンのため、個々で多きな幅があり、事前に予測はできない。
それらを踏まえた上でリスク承知で受けるかどうかは判断しなければならない。
その判断材料の一つとして、この本を使う。
専門としてワクチン開発に携わっている峰宗太郎先生の著書であり、信頼性も高いし情報も新しい。
専門用語もほぼなく、読みやすい。
罹患した後の重症化リスクの高い高齢者や基礎疾患がある方々は、なおさら安心材料になるであろう。
著者ご自身も、拡散ワクチンの接種を受けるつもりであると明言されている。
ワクチン以外でも、コロナ対策として必要なこと。また、あまり意味がないことも羅列してあるし、そもそも感染症とはどういうものか、から書かれている。
メディアに溢れている不確実な情報に振り回されないように、先にこういう本を見つけ出せたら、知らないうちに溜まるメンタルへのストレスも多少は回避できると思う。
著者も仰っているが、出版されている書籍といえども、そんなとんでもない情報を書いていいの?という「とんでも本」が巷には溢れているらしい。
特に、健康系や医学系。人々が信じやすい類のものです。
科学的エビデンスを元にしない、根拠も因果関係も立証されていないあれやこれやを羅列してある本が、9割以上だって。
じゃあ、どの本を読めばいいの?となるわけで。
そういう時は、信頼できそうな人が書いてある本をまず探す。
著者から探すんです。
そして、たいてい参考文献が後方に載っているから、それを片っ端から読めばいい。
信頼できそうな著者の参考にしてあるものから、その先へその先へと繋げていくのが最も近道で信頼性が高い。
ちなみに、この本のコロナに関する参考書籍はこちらである。
「新型コロナとワクチン 知らないと不都合な真実」はリテラシーを上げるためにも、読んだ方がいい。
情報の汲み取り方とそれをどう知識に落とし込むか。
どう活かして、安全な道はどっちだの考え方を手に入れるために。