この考え方に共感する。
フィンランドの文化は実に暮らしやすそうだ。
日本は物価が高いから暮らしを維持するのに仕事仕事で、余裕がない人が都会には溢れている。
地方は地方で仕事がなかなかなくて、安月給で長時間労働だったりする。
いずれにしても、暮らしを楽しむために仕事をしている感は、薄い。
余裕がなくて、疲れてる顔ばかり。
有給をきちんと消化できている会社は、どれくらいあるのだろうか。
長期間休むと、仕事が滞ったり周りの人に皺寄せがいったり。
長期間休めるシステムになっていない。
フィンランドは年間で5週間も休みがあるらしい。
そのうち4週間を夏休みとして、一気に有給で取り、湖畔のコテージで何もしない贅沢な時間を過ごすという。
それでも会社は回るというシステム。
それが当たり前になっている社会がある。
学校の夏休みも2ヶ月半もあるというから、のんびりゆったり生きるというのが、フィンランド式なんだと思うと、羨ましい。
フィンランドの国の大きさは日本とほぼ変わらないというのに、人口は500万人程度。
一人当たりのスペースがまるでちがう。
人と人の距離が空いていると、一人で過ごす静けさが手に入り内面と向き合う時間と比例して、精神が満たされる。
内面が充実すると、外側に欲が向かなくなる。
あれも欲しい、これも欲しいがなくなり、物を大量消費しなくなる。
代々受け継いでいくことに重きを置いていて、良い物を長く使うというエコでサスティナブルな物の所有の仕方をする。
ぜひそうでありたい。
これからはそうであらなければいけない。
大量消費の象徴で、ファストファッションが流行っていたり、100均がどこもかしこも繁盛している日本だけど、買う前にそれは本当に必要なのか。
長く使い続ける価値があるものなのか。
良質なものほどシンプルであり、飽きが来ないのは承知の事実で、長く使うほどに価値が出る。
それを当たり前にしている国、フィンランド。
訪れるのではなく住んでみたい。
その文化を体に染み込ませたい。
どういう考えで、どこに価値を置き、なにをもって幸せと感じるか。
密な日本だからこそ、参考にすべき一冊である。
著書 『フィンランド人が教えるほんとうのシンプル』 著者 モニカ・ルーッコネン