大人がおもしろいって思うユーモアのある絵本ってあんまり出会えない。
大人絵本ではなく。
子供向けの絵本の方ね。
メッセージをストレートに表現してくる絵本は数あるけれど。
クスッとひと笑いできるものは、好き嫌いも含め5冊も出会えていない。
『うどん対ラーメン』 著 田中六大
大好きな作家さんになりました。
まず、この絵本。
画力があるのかないのか、素人にはわからないけど。
大胆さや原色使いが力強くて好き。
読んだらどれも食べたくなる。
夕飯はまちがいなく、どれかになるでしょう。
今の気分は、うどん。天ぷら付き、塩で。
小学4年の娘に、この本どうだった?と聞いたら、「おもしろかった!」と。
どこがおもしろかったの?と聞くと。
「うどんとラーメンが闘うところ!」と。
・・・。うん、そうだよね。タイトルそうだもんね。
大人からすると、セリフの言い回しがぁ、、とか。
ここのウルトラマンみたいに出てくるところとかぁ、、。が欲しかったんだけど。
小学4年はそんな分析はしない。
そもそも、本を読んでどこがおもしろかった?と聞くのはタブー。
それ、子どもはいやなんだって。
ただ単純におもしろいなーって読みたいだけなのに、読書感想文でもないのにここがこうなったから面白い!なんて読み方しないもんね。
ごめんね、娘。
聞いた母が悪かったよ。
親が口を開かず、娘はこの本おもしろかったのかな?と見極めるには。
1番の判断材料はこれ。
寝る前に枕元に本を置いておいて、何回読むかなって何気なく見ておけばいい。
これは少なくとも、5回は読んでいた。
表紙が魅力的でも、中身がつまらないとまったくページが進まないからね。
5回もめくり続けてるってことは、この本はおもしろかったんだね。
よかった。よかった。
大人目線で言うと、この絵本のなにが推しって。
とにかく言葉のチョイスがうまい。
絵本て、そこが難しいところで。
字数が少ないからシビアにセンス勝負になるけど。
少ないページで使える字数を巧みに使い、物語を作る。
1度やってみたらわかる。
とんでもなく難しい。
ただでさえ難しいと言われている日本語を、使いこなす人。
あと10年くらいでそんな中年になりたい。
著者の田中六大先生はハイパーな物語作成脳をお持ちの上、イラストまで描いていらっしゃる。
多才すぎて、平伏。
なにを食べたらそうなれるんでしょうか?
うどんですか?ラーメンですか?