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引きこもりのドアを開けるには。ヒントはここに。

好きで引きこもっているわけじゃない。

日が沈み辺りが暗くなる。

呼んでもいない夜が、顔を出してくる。

また何もない無為な一日が始まる。

何も生まない、生み出せない。

そういう日々を過ごしたことが、あなたはあるだろうか。

小説8050は、いじめが原因だけれども、現実的に様々な理由で引きこもりになっている人たちがいて。

50歳の中高年の引きこもりと80歳の年金暮らしの親の家庭が、いわゆる8050問題、中高年が全く社会に出ていないで、親が亡くなったあとどうやって生きていくんだと。

そのときになったらどうにかなる、と問題解決を先延ばしにしている家庭が多い。

面倒なことは見て見ぬふり、そうしたところで、何の解決にもならないのに。

引きこもりの当人は、このままでいいわけがないことくらいわかっている。

もちろん甘えている部分もあるけれど、出たくても出られない体と心があることも事実で。

どうしたらいいのかっていうのは、私の経験からすれば、とにかく社会に出ること。

成功体験を積むことしかない。

パニック障害で、私は引きこもりを経験したのだ。

だから、少しは言える。

逃げてもいいしうまくできなくてもいい。

それをする上でとても大切なことは、帰れる場所(家)があることと、助けてくれる人が一人でもいてくれること。

この助けてくれる人が、引きこもりの人はきっと親である方が多いと思うから。

親が生きている元気なうちに、今、行動を起こすことが必要なのである。

この二つがあれば、ほんの少しずつでいいから外に出ることをする、出た方がいい。

外に出れば、細胞が活性化しリズムができてきて体が変わってくる。

体が変われば、徐々にでも心がついてくる。

そうやって少しずつ、社会にでていける準備が整っていく。

一駅でも電車に乗れるようになったら、もう万々歳だし、買い物や図書館に行けるようになったら、いろんなところに行けるも同然。

そしてやっと、何でもいいから仕事についてみたらいい。

1日ほんの数時間だけでいいから。

自分の居場所と、稼げるっていう経験をすることが気力を起こすことにつながる。

すなわち、どうにか生きていける。

その最初の一歩を先延ばしにするのではなく、できるなら今。

今やるべきである。

やるか、やらないか、この2択しかないのだから。

小説8050も、父親がやるかやらないかの選択で、やる、を選択したから動き出した。

引きこもり当人も、やる、と選択したからやっと生きだした。

母親にできること。

父親にできること。

当人しかできないこと。

当人こそがやるべきこと。

考えさせられることが、たくさんある。

フィクションだけど、どこかの家のドアを開ければこんな家庭は実在するのだろうと思う。

どこかの誰か1人でも。

引きこもりのドアを開けられますように。

切に願う。

主要参考文献も、ぜひ読んでみてほしい。とても興味深かった。

子供を殺してくださいという親たち 押川剛

8050問題中高年ひきこもり、7つの家族の再生物語 黒川祥子

ひきこもり救出マニュアル実践編 斉藤環

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